SNSやメディアで「美容医療はみんなやってる」というフレーズが頻繁に使われ、まるで何もしないことが美意識の欠如であるかのような空気さえ感じられる昨今ですが、こうした風潮の中で私たちが忘れてはならないのは、他人の基準ではなく「自分はどうありたいか」という自分軸を持つことです。確かに美容医療はコンプレックスを解消し、自信を与えてくれる素晴らしい手段ですが、周囲の流行や他人の顔と比較して施術を繰り返してしまうと、本来の自分の良さを見失い、終わりのない「美の迷宮」に迷い込んでしまうリスクがあります。特に20代の若い世代では、インフルエンサーが推奨する「流行りの顔」に近づけようと、過度な注入や整形を繰り返すケースも見受けられますが、若いうちから強い刺激を与え続けることが将来の肌にどのような影響を及ぼすかは、まだ十分に解明されていない部分も多いのです。おすすめの治療として挙げられるボトックスやフィラーも、適切な量とタイミングで行えば非常に有効ですが、みんながやっているからという理由で頻度を上げすぎると、表情が不自然になったり、組織に負担をかけたりすることになりかねません。美容医療と賢く付き合うためには、まず自分の今の状態を冷静に受け入れ、何を一番改善したいのか、そのために医療の力が必要なのかを自分自身に問いかけるプロセスが不可欠です。また、信頼できる医師は、患者の要望をすべて鵜呑みにするのではなく、時には「今は必要ありません」とはっきり断ってくれる存在であることを知っておくべきです。医療はあくまで手段であり、目的はあなたが自分らしく、健やかに毎日を過ごせるようになることにあるはずです。周囲がどんなに美容医療を称賛していても、自分の価値観や予算、そして何より自分の体を一番に大切にする視点を失わないことが、結果として最も美しく、満足度の高い結果に繋がります。美容医療という便利なツールを使いこなす側になるのか、それとも流行に振り回される側になるのか、その境界線は「自分軸」の有無にあります。10年後、20年後の自分が「あの時、自分の判断で決めて良かった」と思えるような選択を積み重ねていくことこそが、本当の意味での大人の美しさであり、みんなやってるという言葉を自分を追い込むための呪文にするのではなく、選択肢を広げるためのヒントとして捉える柔軟性が、今求められています。
美容医療をみんなやってる今こそ必要な自分軸の持ち方