私が初めて美容医療のカウンセリングに足を運んだとき、期待と不安が入り混じった複雑な気持ちでいましたが、そこで直面したのは想像していた「医療の診察」とは程遠い、あまりに巧妙で強引な「営業」の現場であり、その経験は私の美容医療に対する認識を大きく変えるものとなりました。当初は数万円のレーザー治療を希望して訪れたのですが、個室に案内されるやいなや、カウンセラーと呼ばれる女性から肌の老化をこれでもかと指摘され、気づけば100万円を超える糸リフトや注入治療のセットプランを提示されていたのです。驚く私に対し、彼女は「今日契約すればモニター価格で半額になる」「今すぐ始めないと手遅れになる」と立て板に水のような口調で迫り、ついには医療ローンの審査までその場で勧められるという展開に、恐怖すら感じました。そのクリニックの営業手法は、こちらの悩みに寄り添うふりをしながら、実際にはマニュアル化された不安の喚起と期間限定の割引という古典的な営業テクニックを駆使して、冷静な判断力を奪おうとするものでした。結局、私は勇気を出して断り、別のクリニックを訪れたのですが、そこでの対応は180度異なるものでした。医師自らが時間をかけて私の肌の状態を診察し、「今はまだその治療は必要ありません、まずはこのシンプルなケアから始めましょう」と、私の予算と希望に合わせた現実的な提案をしてくれたのです。この2つのクリニックの差こそが、美容医療における「悪しき営業」と「良きカウンセリング」の縮図であり、提供者側が患者を「売上の数字」として見ているか、「一人の人間」として見ているかの違いであると痛感しました。強引な営業を行う院は、豪華な内装や派手な広告で集客を補っていますが、実際に施術を受ける私たちの安全や満足度を二の次にする傾向があり、逆に誠実な営業を行う院は、口コミや紹介で患者が絶えないため、無理な勧誘をする必要がないという事実を身をもって学びました。この体験を経て、私は美容医療を受ける前に、その院がどのように営業活動を行っているか、SNSや公式サイトでの価格表記に嘘がないか、カウンセリングの時間は十分に確保されているかを徹底的にリサーチするようになりました。美容医療は正しく活用すれば人生を豊かにしてくれますが、そのためにはメディアや営業の甘い言葉に惑わされず、自分自身の目と耳で本物を見極める力が不可欠であることを、これから美容医療を志す全ての方に伝えたいと思います。