細かな才能を褒めてくれた先生
私の通っていた保育園はこじんまりとしていて、今でこそ大きいのですが、当時は各クラスに男子が6人、女子が6人でした。どうも奈良の大和高田でも保育士ができてそういうこともあって先生は園児たちのことに目が行きやすいのか、それとも先生そのものの資質なのか、細かいところを褒めてくれたことが印象的です。保育園の時の記憶は皆持っているものだと思っていたのですが、どうやらほとんど覚えていない人もいるようで脳の形成に差があるのかなと思いました。私はネガティブな記憶をよく覚えているのですが、その中でも珍しいポジティブな記憶は、保育園で描いた絵を先生が祖母に褒めていたと知ったことです。ここ奈良で評判の保育園はどこからも今までの園児の中で誰も描かなかった人の横顔を、私が初めて描いたそうです。嬉しいと記憶に残るのは、本人に直接誉め言葉を言うよりも、他人からあの先生があなたを褒めていたよと聞かされることなのだと思います。心理学的にも伝え聞いた方がより嬉しいらしく、褒めてくれた人に対しても、伝えてくれた人に対しても良い人だと思いやすいそうです。今でもその絵を覚えており、横顔を描いたときの感情も覚えています。ポニーが保育園にやってきて皆が餌をやっているシーンでした。先生は園児ひとりひとりを見てくれているのですね。